Winny事件 FAQ

Q.Winnyって何ですか?
A.一般に「ファイル共有ソフト」と呼ばれるものです(「ファイル交換ソフト」と呼ばれることもありますが、「ファイル共有ソフト」が正しいです)。ファイル共有ソフトとは、ユーザーがお互いにファイルを公開しあって、また公開されているファイルを自由に取得できるものです。ファイル化できるもの(文書、画像、音声、動画、プログラム等)でしたら、なんでも公開できます。

Q.Winnyの何が問題なのですか?
A.これはWinnyに限らずファイル共有ソフトと呼ばれるソフト全てに言えることですが、ファイル化できるものは何でも公開できてしまうため、音楽、映画、市販のソフトウェア等、他人の著作物を無断で公開したり、わいせつ画像、さらには個人のプライバシー情報までもが、簡単に公開・取得できてしまうので、社会問題化してます。

Q.そんな危険なソフトを作ったら犯罪なのでは?
A.いいえ、現在の日本では、ファイル共有ソフトを作ってはいけないという法律はありません。あくまで、違法なファイルを公開することが犯罪なのです。

Q.でも、Winnyの作者は逮捕されましたよね?
A.著作権法違反の幇助の容疑で逮捕されました。が、幇助というのは非常に曖昧で、どこまでが幇助に当たるのかは議論が分かれています。例えば、メールソフトを使って不特定多数に個人のプライバシー情報を送信すれば立派な犯罪ですが、メールソフトの作者にも責任が及ぶとしたら、これは大問題です。

Q.作者は、Winnyが違法行為に使われると知っていて作ったのでは?
A.それは一方的な見方でしょう。確かに、違法行為にも使われる可能性が高いという予覚はあったかもしれませんが、具体的に、誰がどういった違法行為をするか、まで予想することは不可能です。

Q.作者は、あの「2ちゃんねる」で違法行為を奨励する投稿を行ったと聞きましたが?
A.これはミスリードです。確かに、もしも違法なファイルを公開した場合の摘発の難しさについても言及していますが、これは単にWinnyの性能を砕けた言葉で説明しただけで、それをもって奨励というのは、曲解だと思います。作者は、2ちゃんねる上で何度も「違法なファイルを公開してはいけません」と忠告してますし、Winnyの説明書の中でも、そのように記述しています。

Q.作者は、摘発を逃れるために236回もの改良をしたと聞きましたが?
A.改良の回数がどうして摘発を逃れることと関係あるのかよくわかりませんが、ソフトの開発者が改良を重ねるのは当たり前のことです。

Q.作者には、ソフトに著作権保護などの対策をするべきだったのでは?
A.公開されているファイルが違法か適法か、ということはコンピューターには判断できないので、現実的には難しいのです。

Q.作者の逮捕は不当なのでは?
A.意見は分かれてますが、そう考える人は大勢います。そして、今回の逮捕を不当と考える人たちによって支援団体が作られ、支援金もたくさん集まりました。

Q.なんで作者はこんな物騒なソフトを作ったの?
A.まさに、その点が今回の事件の争点なのです。個人的見解を申し上げるならば、作者は単に知的好奇心を満たすために作ったものと考えてます。ファイル共有ソフトなどで使われている、P2Pと呼ばれる技術は、今、世界的に高い注目を集めており、次世代のコンテンツ流通の核となるのでは、と言われています。高い技術を持つプログラマーであれば、ぜひ挑戦してみたい分野のひとつなのです。そしてWinnyは世界的にも高い水準の完成度を持っており、こういった技術者が逮捕されてしまうのは日本の国益にとっても大きな損失でしょう。

Q.ソフトを作った目的だけで、有罪か無罪かが決まってしまうの?
A.たいへん恐ろしいことですが、今回の事件ではそうなってます。このような逮捕は、憲法の言論・思想の自由の観点からも問題があると思います。仮に裁判になれば、不毛な水掛け論に終始するでしょう。

Q.作者が勾留されているのは証拠隠滅の怖れがあるからでしょ?
A,いいえ。今回の事件は、わかり易くいうと「どういう目的でWinnyを作ったか」という点が争点なので、証拠というものがあるとしたら、それは作者の心の中にだけ存在します。作者の心の中にしか存在しない証拠を、どうやって隠滅するのでしょうか。これは明らかに不当な勾留で、いわゆる代用監獄と呼ばれる問題です。

Q.作者が逮捕されたのでもうWinnyは使えない?
A.いいえ、Winnyは誰にも(作者といえども)管理することができないので、作者を逮捕してもWinnyに直接的なダメージはありません。しかし、こんご改良されることがなくなるので、Winnyのセキュリティーホールが発見されても対応できなくなりますし、また他から新しい技術や新しいサービスが出てくるなどして、徐々にゆっくりとユーザーは減るでしょう。